こちらはアメリカ・ホールマーク製作TVムービー版『ポセイドンアドベンチャー』。俳優陣はかなり地味で、セットやCGもかなりレベルが低い。それでも上下逆さまな感じはよく出ている。キャラクター設定は旧映画版と原作を混ぜた感じで、シェルビー家ならぬクラーク家が登場。第一夜の終わりで親子が離れ離れになる場面は悪くない。弟のディランには映画のコナーよりかなりイライラさせられる。
このドラマの売りといえばテロリスト潜入で、オープニングからしてテロ組織掃討作戦の場面。テロリストの仕掛けた爆弾によって穴が開き、船が転覆するきっかけとなるが、物語全体としてはあまり気にならない。ただしテロリストの一人は一行に同行する。ケマルもいて、二人で原作のケマルの役割(異物としての存在)を分担したような印象を受けた。
さてメインの二人、ロゴとシュミット司教(今作では司教)ではロゴの方が強く、シュミット司教の存在感が薄い。政府側の人間が強いのも時代の流れか。
今作ではポセイドン号を救出に向かう軍の様子も描かれている。正直に言うと臨場感がそがれるのでどうかと思うが、俯瞰的に観るテレビ映画としてはありなのかもしれない。なるほどSOSメールを打たないと助けに来ないのか・・・
『ポセイドン・アドベンチャー』『タワーリング・インフェルノ』の製作者アーウィン・アレンが監督した『ポセイドン・アドベンチャー』の続編。一応ポール・ギャリコの原作として『海底の怒り』という作品がある。今回確認できなかったが、船に戻るというプロットは同じ、ただし船にあったのは金塊のようだ。この映画はあまり評判がよくない。とは言えさすがにプロデューサーとして活躍したアレンだけあって中々のキャストが揃っている。マイケル・ケインとサリー・フィールドの二人はこの後にオスカーを獲得していることを考えれば人を見る目は確かといえる。ただマイケル・ケインは作品を選ばないことで有名な人で、アカデミー賞授賞式を『ジョーズ'87/復讐篇』の撮影を理由に欠席したすてきな英国紳士である。
物語はサルベージ船の船長マイケル・ケインによる宝探しとポセイドン号に積載されていたプルトニウムを回収しようとするテリー・サバラス一味、二組の思惑が交差し、対立する。冒頭と最終盤の合わせて30分ほどが海上での話となっている。短いながらも収録されているメイキングではそこが一番苦労している点が本末転倒で今見ると笑える。
船に入ってから爆発で元来た道に引き返せなくなってからはご丁寧に『ポセイドン・アドベンチャー』と同じように、何人か死に他のものは助かる。前作と違うのは徐々に人数が増えてゆく点、ただ目が不自由な人がいるのはやややり過ぎな感もする。親子がいるなど小説版『ポセイドン・アドベンチャー』を思い出させる。というわけで船からの脱出は悪くないものの銃撃戦が多すぎる。
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